産経新聞朝の詩、13歳中学生『逃げ』のイメージ

産経新聞『朝の詩』13歳中学生からの投書が話題

産経新聞の一面、左上に掲載されている『朝の詩』。

2016年7月28日の朝の詩は、ある13歳の中学生からの投書でした。

まずはその内容を紹介しましょう。

「逃げ」 – 宮城県名取市 森田真由 13

逃げて怒られるのは 人間ぐらい
ほかの生き物たちは
本能で逃げないと
生きていけないのに
どうして人は

「逃げてはいけない」

なんて答えに たどりついたのだろう

この投書は、大きな話題を呼ぶこととなりました。

この詩を読んだ沢山の人が、この13歳の中学生の感性に共感するところがあったのでしょう。

 

某アニメでも『逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ…』と自分の心の中で葛藤するシーンがあります。これは、勇気を出して前に進むことが美徳であることの裏返しとも言えるでしょう。

それだけ逃げるということに対して、私たちはストレスを感じやすい社会なのかもしれません。

 

ちなみに、この13歳の中学生が投書した「逃げ」という詩のツイートは、約2日間で約7万リツイートされるほどでした。

リプライを見てみると賛否両論がありましたが、この短い詩が多くの人の胸に刺さったことは事実です。

13歳中学生の詩『逃げ』の感性に共感

産経新聞朝の詩、13歳中学生『逃げ』画像

私は、この詩『逃げ』が好きです。

中には、「理性をコントロールして生きる人間と、本能を主体として生きる動物を同列で考えるのは違う」という意見もありました。しかし、逃げるタイミングを失い、人生を駄目にする人が後を絶たない時代です。『逃げる』という選択肢を柔軟に選ぶ主張をしても良いのではないでしょうか?

この詩は、結構人間社会の本質を突いていると思うからです。

 

短文詩というものは、そこからどのようなイメージを抱いたとしても、何ら問題ありません。何かを感じ、感性が刺激されれば、目的は達成されたようなものなので、その答えをこれだと決めつけるのは野暮ってものですからね。

ただ個人的には、世の中に『逃げてはいけない』という同調圧力のようなものをすごく感じていました。

 

たとえば、私がサラリーマンだった時、少しくらい体調が悪くても仕事を休めないこともありました。休んではいけないという風潮が、たしかにそこにあったのです。

30代の途中で介護職に転職した時、体調が悪くて「早退したい」といったことがありました。その時、上司であるサービス管理責任者に嫌な顔をされたことがあります。

ちなみに、その日は帰らせてくれませんでしたが(苦笑)

 

いくら自己管理をしっかりと行っていたとしても、体調を崩すこともあれば、心の状態が悪い時もあるでしょう。そんな時に、無理させることは本当に正しいのでしょうか?

社員をうつ病にさせたり、過労で倒れるまで働かすような社会は、どこかおかしいのではないでしょうか?

 

私は今日、たまたまお腹を下して体調を崩してしまったのですが、いつも行っている仕事を中断し、3時間くらい横になってたら楽になりました。

もしこれがサラリーマン時代の勤務中に起こっていたら、少し横になることもできませんし、ものすごいストレスになっていたことだと思います。

昔はあまり自覚がなかったのですが、『逃げてはいけない』という状況に身を置くことは、すごく大きなストレスと戦うことだと実感する出来事でした。

辛い時は逃げてもいい

産経新聞朝の詩、13歳中学生『逃げ』について考えるイメージ

私は昔から、辛かったら逃げていいと言っています。

前提として、我慢できることは我慢すべきであることは言うまでもありません。

ただ、イジメに遭っていたり、親が暴力を振るうといったケースなどは、そこで我慢し続けることに意味はないと思っています。

なんでもかんでも自分に責任があるかというと、決してそんなことがないからです。

 

例えばの話ですが、職場で嫌な上司や先輩にいじめられることもあります。しかし大抵の場合、逃げられない状況を見越した上で、彼らの鬱憤晴らしの標的にされているだけだったりします。

もし、自分の子供がイジメに遭った場合、学校に行かなくてもいいと思っています。嘘ではなく、本当にそう思っています。

 

世の中には大変な苦労というものがあり、それを乗り越えることこそが美徳であるという風潮があります。「逃げずに戦う」という行動は確かに素晴らしいものですが、但し、その苦労の先に自分で選択した意志があるかどうかが重要です。

あなたが選んだ人生の過程においての苦労なら我慢のしようがありますが、そうでなければ地獄なのです。

イジメが苦しいのは、ただ社会に合わせて生きているからであり、そこに自分の意志がないからです。これは大人になっても同じで、社会や周りに合わせて生きている限り、幾度となく理不尽な出来事があなたを苦しめることになるでしょう。

 

今は本当にストレスに麻痺した人間が多い時代です。

ストレスが大きくなれば、標的にされるのは立場の弱い人間です。もしもそれが自分だったとしても、逃げるという選択は許されないのでしょうか?

 

悪い環境の中では、負のスパイラルに渦巻いています。

最終的にはそのストレスが誰かを傷つけるきっかけになるかもしれません。健全な考え方を養うには、健全な環境が必要です。

今は多様化が許された時代です。いつまでも古い概念に縛られて、狼だらけの茨の道で無理に生きることはありません。

もちろん、逃げずにがんばれば、その先に素晴らしい達成感を味わえることができるでしょう。繰り返しますが、それは自分の意志で生きている人にだけに与えられるご褒美なのです。

その先にある希望があるからがんばれるし、気持ちが負けずにいられるのです。

しかし、そこに自分の意志がなければ、ただストレスに耐え抜かなければいけないので、精神的・身体的な悪影響は避けられません。だからこそ、そこで『逃げる』という選択肢があっても良いのです。

 

学生時代は、自分の意志で生きているつもりでも、周りに流されて生きているのが現状です。ただ、それだと本当に優しい子が、意地の悪い人間によってつらい状況に追いやられることがあるのです。

意地の悪い人間は、反抗しない優しい人の性格を嗅ぎ付け、ストレスのはけ口として暴言を吐いたり暴力を振るったりするのです。

悪い人間がきたら、逃げなきゃいけないんです。

 

うさぎに大きな耳があるのは危険を素早く察知し逃げるためです。うさぎが虎や狼に勝つ必要はないのです。

それより、あなたの優しさや大人しさを逆手に取り、暴力的な態度を取る人間がいることの方がおかしいのです。

 

自分の幸せが何なのか?

その答えに対して真摯に生きることが大切です。

 

逃げる時に、何かを捨てることもあるでしょう。しかし、心が壊されることほど怖いことはありません。

それに、逃げることで自分の『意志』に気づくことができます。自分の意志なく生きていれば、40代50代になっても悲惨な目に遭うことだって十分あり得るのです。

 

私も『逃げること』を意識して生きている人間ですが、自分の意志で生きることを選択してからは、外敵に攻撃されるストレスから解放されるようになりました。

幸い、いまは就職しなくてもお金が稼げる時代です。

頭を下げなくても、家族を養っていくことができます。

もし、逃げることができずに悩むようなことがあれば、こんな人間もいるということを、ぜひ、思い出していただければと思います。